マラリアに注意しましょう!
どういう病気?
- マラリア原虫をもった蚊(ハマダラカ属)に刺されることで感染する病気です。
- 世界中の熱帯・亜熱帯地域で流行しており、2018年11月に公表された統計によると、1年間に約2億2000万人が感染し、推計43万5,000人が死亡しています。日本でも60人前後が輸入感染症として届け出られています。
- 1週間から4週間ほどの潜伏期間をおいて、発熱、寒気、頭痛、嘔吐、関節痛、筋肉痛などの症状が出ます。
- マラリアには5種類(熱帯熱マラリア、三日熱マラリア、四日熱マラリア、卵形マラリア、サルマラリアPlasmodium knowlesi)があります。その中でも、熱帯熱マラリアは発症から24時間以内に治療しないと重症化し、しばしば死に至ります。脳症、腎症、肺水腫、出血傾向、重症貧血など、さまざまな合併症がみられます。
マラリアの流行地域
アジア、オセアニア、アフリカおよび中南米の熱帯・亜熱帯地域で流行しています。
マラリアのリスクのある国(2017年)
出典 World malaria report 2018
(https://www.who.int/malaria/publications/world-malaria-report-2018/en/)をもとに作成
マラリアにかからないようにするために!
- ハマダラカは主に夕暮れから明け方にかけて活動します。長袖・長ズボンを着用し、できる限り肌の露出を少なくしましょう。防蚊の最善の策は蚊に刺されないことです。
- 虫よけスプレーやローションが使われています。海外では、濃度が高いDEET(ディート)製品が使用されています。一方、国内では有効成分の濃度が低い製品が多く販売されています。濃度によって、効果の持続時間が異なりますので、こまめに塗る必要性など、予め情報を入手しておいてください。
- マラリアには予防薬があります。マラリア流行地へ渡航する際は、抗マラリア薬の予防内服を行うことが望ましいとされています。国内で承認されている予防薬としてメファキン「ヒサミツ」錠 275®(メフロキン塩酸塩錠)やマラロン配合錠®(アトバコン・プログアニル塩酸塩配合錠)があります。マラリア予防薬は、医師の処方が必要です。渡航先の流行状況や滞在期間、活動内容、基礎疾患の有無などによって適応となる予防薬が異なります。ご自分の体調や渡航先について事前に専門医と相談し、必ず専門医の指示に従って服用してください。予防薬を服用していても防蚊対策は必要です。
速やかに治療することが必要です!
- 流行地に入ってから7日目以降にマラリアを疑う症状が出た場合、速やかに医療機関を受診してください。
- 予防薬を内服していても感染することがあります。
- マラリアと診断されたときには抗マラリア薬を投与します。感染した地域やマラリアの種類によって使用する薬剤が異なります。予防薬と治療薬は別と考えてください。
- 海外で症状が出たときのために、渡航先の医療事情を確認しておくことを勧めます。
- 外務省在外公館医務官情報
さらに詳しい情報
2019年4月更新